2025年7月3日
突然、「この部屋から出て行ってください」と言われたとき、どこに向かえばいいでしょうか。
それまでの生活が一気に崩れ、着の身着のままで放り出されるような感覚。
安心して眠れる場所がなくなるというのは、想像以上に恐ろしく、追い詰められるものです。
この記事では、そうした状況に置かれた方々へ向けて、いま選ぶべき「住み込みの仕事」という選択肢についてお伝えします。
お金がない、人に頼れない、でも今日眠る場所が欲しい。
そんな切実な思いを現実的に解決する手段として、住み込みの仕事がなぜ有効なのかを丁寧に解説していきます
「家を失う」という状況は、決して特別な人だけのものではありません。
働いていても突然の解雇や減給で家賃を払えなくなったり、保証人と連絡が取れなくなったり、あるいは家庭内でのトラブルで家にいられなくなるなど、さまざまな理由から住まいを失う人が増えています。
特に都市部では、家賃の高騰と非正規雇用の増加が影響し、収入に対して固定費が重くのしかかる傾向が強まっています。
ほんの数ヶ月の収入減が、住まいを失う引き金になってしまう。
これは珍しい話ではありません。
行政の支援を受けるには時間も手続きも必要です。
しかし現実には、「明日、泊まる場所がない」という緊急性をともなっている場合が多く、今日・明日をどう過ごすかが目の前の課題になります。
住み込みの仕事とは、企業や派遣会社が用意した寮や社宅に住みながら働ける形式の求人のことです。
このスタイルの最大の特徴は、働くことで収入を得られるだけでなく、住む場所も同時に提供されるという点にあります。
寮費が無料、もしくは光熱費込みで数千円程度の自己負担というケースが多く、冷蔵庫・洗濯機・エアコンなどの基本的な家電が備え付けられていることも一般的です。
布団が最初から用意されている寮もあるため、所持金がほとんどなくても「すぐに暮らせる環境」が整っています。
募集されている職種も多岐に渡ります。
観光地のホテルや旅館、リゾート施設での接客や清掃、工場での製造・検品、農場での作業、建築現場のサポート、介護施設での補助業務など、さまざまな仕事が住み込み可能な環境で用意されています。
中には「未経験歓迎」「履歴書不要」「即日入寮可能」といった好条件のものも多数存在しています。
もしあなたが「今夜泊まる場所がない」「所持金が数千円しかない」という状態にあるなら、住み込みの仕事は非常に有効な選択肢となります。
なぜなら、住み込みの仕事は「住む場所・仕事・食事」の3つをまとめて確保できる仕組みになっているからです。
まず、初期費用がかからない点が大きな魅力です。
一般的な賃貸住宅では敷金や礼金、仲介手数料などがかかり、初月だけで20万円近い支出が発生することもあります。
しかし住み込みの仕事であれば、これらの費用は不要。
即日入寮も可能な案件も多く、スーツケースひとつで生活を始めることができます。
また、水道光熱費や食事代まで込みの求人も多く、生活コストを最小限に抑えることができます。
たとえ月収が20万円前後でも、手元に残るお金が10万円以上というケースも珍しくありません。
数ヶ月働けば、新しい部屋を借りるための資金も十分に貯まります。
そして何より、住み込みの仕事は環境をリセットするのに最適です。
これまでの人間関係やストレスフルな生活から距離を置き、自然豊かな土地で働くリゾートバイトや、地域密着の農業などを通じて心と体を整えることもできます。
「本当に住み込みで立て直せるの?」
「所持金もないし、不安しかない…」
そんな疑問や不安を感じている方も多いでしょう。
ここでは、二人の体験者の声を紹介します。
リアルな経験談だからこそ、今のあなたの状況にも通じるヒントがきっと見つかるはずです。
30代男性(元営業職)
正直、あのときは人生終わったと思ってました。
勤務先が急に倒産して、次の職場も決まらないまま2ヶ月が過ぎて、家賃も払えず…。
ある日、ポストに入っていた封書が強制退去の通知でした。
残金は財布に700円。
実家には頼れないし、友達も事情が事情だけに言いづらくて、もうダメだと思ったんです。
でも、ネットカフェでスマホを見てるときに『住み込みOK/寮費無料/即日入寮可』っていう求人を見つけて、藁にもすがる思いで電話しました。
翌日には面談して、次の日にはもう工場の寮に入ってました。
初めての工場勤務でしたが、食事もついていたし、個室寮だったから本当にありがたかった。
今では半年働いて30万円以上貯金できてます。
落ち着いたらまた営業の仕事に戻るつもりですけど、あの住み込みがなかったら今ごろ本当にどこにいたか分かりません。
20代女性(元フリーター)
私は家族との関係が最悪で、家を出てから何年も一人暮らしをしてたんですが、フリーターで収入が不安定だったせいで家賃滞納が重なって、ある日とうとう強制退去の通知が届きました。
住民票のある住所なのに、もうそこに住めないなんて…信じたくなかったけど、それが現実でした。
住むところがないって、本当に怖いです。
何もかも投げ出したくなる。
でも、Xでたまたま見た『住み込みのリゾバ(リゾートバイト)』って言葉が気になって、検索してみたんです。
条件は寮費無料・3食付き・未経験OK。
LINEで問い合わせたら、その日のうちに担当者と話せて、3日後には長野の旅館で働き始めてました。
正直最初は不安だらけ。
でも、寮生活で同世代の仲間と出会って、みんなそれぞれ何か抱えてるんだなって思ったら、少しだけ気が楽になりました。
気づけば半年が経ち、今では正社員登用もされて、本当に感謝しています。
住み込みの仕事が、私にとっては救いでした。
住み込みの仕事には多くのメリットがありますが、緊急時こそ冷静な判断も必要です。
高収入や即日入寮などをうたう求人の中には、過酷な労働条件や劣悪な寮環境があることもあります。
実際に、聞いていた話と違ったというトラブルも報告されています。
そのため、応募する前には必ず以下の点をチェックしましょう。
寮が個室かどうか、家電が揃っているか、食事の有無、給与の支払いタイミング(前払い・日払いなど)、休日の取り方、契約期間の縛りなど事前にしっかり確認することが大切です。
また、信頼できる求人サイトやサポート体制が整った派遣会社を選ぶことで、不安を最小限に抑えることができます。
LINEで応募できるサービスや、24時間の相談窓口がある会社を利用するのもおすすめです。
強制退去で住む家を失った瞬間、人は極限状態に置かれます。
しかし、その中でも「何とかしたい」という気持ちがあれば、再スタートの道は必ずあります。
住み込みの仕事は、単なるアルバイトではありません。
「住」と「職」を同時に手に入れられる、非常に現実的な再出発の手段です。
所持金が少なくても、すぐに生活を立て直すチャンスがあります。
一時的な避難先としてだけでなく、正社員登用の道が開ける職場もあり、将来への展望も持てるのです。
「もう無理かもしれない」と思ったときこそ、行動してみてください。
あなたに合った住み込みの仕事が、きっと見つかります。
そして、それはただの「働き口」ではなく、人生を立て直すための第一歩になるかもしれません。
佐保 健太郎
「住み込み」に特化した求人サイトのライフジョブを運営。 リゾートバイトや出稼ぎ求人、寮付きの求人をご紹介しています。 学生時代からリゾートバイトや期間工の仕事を複数経験。 出身は兵庫県、特技はお菓子作り。